錬金学総論(61) 走る女性を、ドローンのように後ろ上空から8秒追う——カメラ軌道はBlenderの白素体で作る。10→12ステップで空の縦じまが消えた

錬金学総論(61) ドローン接近8秒 アイキャッチ

(60)で「構図は文章で繰り返しても合わない。白素体のカメラを作り直せば合う」と分かった。その続きで、今度はカメラを動かす。後方上空から下降しながら人物に寄る、ドローンのような8秒。結果は本人評価「いい感じです」、連結して18秒のPVになった。

図1: 8秒接近(00027)の0/2/4/6/7.9秒。人物が画面の3割から7割に大きくなる
目次

先に結論

  1. カメラ軌道は白素体に数値で書く。 高さ・距離・俯角の始点と終点、補間、焦点距離、全身が余白に収まるかの検査。H3はこの参照に従い、ズームではなく「カメラが近づく」遠近の変化を描いた。
  2. 8秒は1本25分。 5秒(8〜9分)の約3倍。長くすると空に赤・黄の縦じまが出た。
  3. 同じseedで10→12ステップにしたら縦じまが目立たなくなった。 所要は+18.6%(29分29秒)。実行入力の差分はステップ数だけ。1組の比較で、原因がステップ不足だけとは言えない。

カメラ軌道の作り方(白素体)

(52)(54)の白素体と走行アニメーションはそのまま。変えたのはカメラだけ。

版尺カメラ高後方距離俯角補間人物の画面内高さ
見下ろし固定((60)の00023)5秒3.4m6.3m21.25度なし固定
5秒接近(00025)5秒4.8→3.4m8.5→6.3m24.4→21.25度smoothstep約1/2→約2/3
8秒接近(00026/00027)8秒6.5→3.4m11→6.3m26.8→21.25度smoothstep33.6%→69.4%

共通: 注視点の高さ0.95m、60mm固定(センサー縦24mm)、672×928縦長、24fps。終点は見下ろし固定版と同じ構図にして、前のカットと繋がるようにした。全コマで、評価済みメッシュの頂点をカメラに投影し、上下左右5%以上の余白に全身が入ることを検査してから書き出す。

プロンプト側にも同じ軌道を言葉で書いた。「カメラは頭より上に留まり斜め下を見る」「約4.8mの高さ・8.5m後方から始まり、約3.4m・6.3mで終わる」「焦点距離は一定」「人物の大きさの変化は物理的な接近から来る」。参照と言葉が同じ方向を向いているのが(60)で学んだ条件。

図2: 8秒接近の白素体プレビュー(Blender・5時点)

白線と日照(00025)

5秒接近版で、路側線を白く、太陽光を画面左から、と指定した。路側線は白く出た。光は、終盤で人物の影が画面左へ伸び、右側に強い光が見える。つまり「左からの光」は通っていない。正面カットとの光の連続性は残課題として持ち越した。

8秒・10ステップと12ステップ

項目0002600027
ステップ1012
所要1,491.7秒(24分52秒)1,768.9秒(29分29秒)
差分—スケジューラのsteps 10→12のみ(seed・プロンプト・参照・モデル・VAE同一)
空電線とは別に、赤・黄系の縦の細い帯が複数比較コマでは大幅に目立たなくなった
構図・服・白線遠い俯瞰から全身へ接近、白T・黒ショーツ・白い路側線維持(家並みは完全一致ではない)

00026は最初の確認では「構図採用」で通っていた。空の縦じまは、後から空の領域だけを拡大して比べて見つけたもの。長尺で初めて出た症状で、5秒ではこれまで出ていない。

図3: 空の領域の比較。上=10ステップ、下=12ステップ(0/4/7.9秒)

同じ素材・同じseedの1組で、ステップを増やしたら縞が減った、という対応関係まで。「8秒は必ず12ステップ」「原因はステップ不足だけ」とは言わない。15・20ステップは試していない。

00027(8秒・12ステップ)。後方上空からの接近・672×928・音声つき

3カット連結で18秒

順素材尺
1正面(00012)5.17秒
2横(00014)5.17秒
3後方8秒接近(00027)8秒

合計18.33秒・440コマ、音声も同順で連結、単純カットつなぎ。タイトル・音楽・クロスフェードなし。アングルが変わると背景と光は変わるので、同じ地点の連続とは言えない。

連結版(正面→横→後方接近・18秒)

分担の表に「カメラ」の行が増えた

何をどこで決める
動き白素体のアニメーション
カメラ(高さ・距離・角度・軌道)白素体のカメラ。数値で書き、全身の収まりを検査して書き出す
容姿キャラクターシート
質感プロンプト(部位+明暗+階調の言葉)
長尺のノイズステップ数(今回は10→12で縞が減った)

次に試すこと

  • 00027で連結版を作り直す(今の連結版は00027を使用、00026版は別ファイル)。
  • 日照の連続性: 3カットの光の方向を揃える指定。
  • HyperFlow H3 Flash(14B・6ステップ)で同じ8秒が何分になるか。配布元は16GBを未計測としている。

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続き: (62) 走る女性の顔クローズアップ——微笑みを「耐える顔」に、首のゴツゴツはキャラシート基準と中間調で直した。4カット23秒になった

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