前回(開発史5)では、理論値(DryRun)の累積カーブが578トレードで右肩になっている、と書きました。その後もカーブは伸びて、823トレード・除外なしになりました。
この間、Botには一切手を入れていません。プログラムも設定も、起動した日のままです。
今回は、この右肩の中身を数えます。先に結論です。823本のうち、勝ったのは212本。4回に3回は負けています。 利益を作っているのは、全体の約1割にあたる大勝ちでした。

例によって、縦軸の金額は非公開です。形はそのままです。
823本の内訳
| 本数 | 全体に占める割合 | |
|---|---|---|
| 勝ち | 212 | 約26% |
| └ 大勝ち | 87 | 約11% |
| └ 小さな勝ち | 125 | 約15% |
| 負け | 611 | 約74% |
| └ 手数料負け(小さな負け) | 352 | 約43% |
| └ 崩落(大きな負け) | 259 | 約31% |
勝率だけを見れば、約26%です。この数字だけを出されたら、負けているBotに見えます。
それでも累積がプラスなのは、87本の大勝ちが、611本の負けを養っているからです。大勝ちを除いた736本だけを合計すると、マイナスです。 このBotの成績は、「10本に1本の大勝ちを取り逃さないこと」に乗っています。
手を入れていないのに、成績は波打つ
823本は、14.6日ぶんです。その間、止めずに動かし続け、設定は1つも変えていません。それでも、カーブはまっすぐには伸びませんでした。
- いちばん大きな落ち込みは、62本続きました。
- いちばん長い横ばいは、113本続きました。約2日半、ほとんど増えも減りもしなかったことになります。
- 1日あたりの大勝ちは、多い日で13本、少ない日は0本でした。
- 1日あたりの取引の数も、多い日は91本、少ない日は19本でした。
仕組みは同じです。変わったのは相場のほうです。大勝ちになる銘柄が多い日には伸び、少ない日には止まる。この右肩を、仕組みの手柄だけとして読むことはできません。 前回書いた「晴れの日の傘」の話は、当方自身のカーブにもそのまま当てはまります。
入口の台帳、2週目
前回、入口のフィルター(当方は「門」と呼んでいます)が止めたものを、件数の台帳で出しました。同じ数え方で、次の1週間ぶんを並べます。金額は非公開です。
| 項目 | 前回(9/29〜10/6) | 今回(10/6〜10/13) |
|---|---|---|
| 入口に来た銘柄 | 604件 | 308件 |
| 通過して入場 | 506件(通過率83.8%) | 244件(通過率79.2%) |
| 入口で排除 | 98件 | 64件 |
| └ 排除した中身: 負けだったはず | 66件(崩落25・手数料負け41) | 48件(崩落27・手数料負け21) |
| └ 排除した中身: 勝ちだったはず | 32件(うち大勝ち級19件) | 16件(うち大勝ち級8件) |
| 通過して実際に負けた | 382件(崩落148・手数料負け234) | 173件(崩落85・手数料負け88) |
今回の1週間で、門は48件の負けを止めました。その代わりに、16件の勝ちを巻き添えにしています。うち8件は大勝ち級でした。
そして、通過した側では173件が負けています。止められた負けは、負け全体(48件+173件)の約2割です。残りの約8割は、門を通って負けました。
読むときの注意が2つあります。
- 2つの週を比べて、良くなった・悪くなったとは言えません。 相場が違うからです。通過率が下がったことも、門が厳しくなったのではありません。設定は同じで、来た銘柄の顔ぶれが違っただけです。
- 「排除しなければどうなっていたか」は、記録からの再現による推定です。 実際には入場していないので、確かめようがありません。今回の64件の大半は、近似の値です。
10本に1本の大勝ちで勝つBotにとって、大勝ちを8件止める門は、安い買い物ではありません。金額で見ても、この2週間はどちらも、巻き添えにした勝ちの額のほうが、止めた負けの額より大きくなっていました(額は非公開です)。
ただし、これは推定を含む2週間ぶんの数字で、相場にも左右されます。これだけで、門を外す・残すは決めません。同じ台帳を毎週つけて、判断します。
実弾は、止めたまま
ここまでは、すべて理論値の話です。
前回の末尾に「実弾側の検証は継続中」と書きました。正確に書き直します。実弾は、9月の半ばから止めたままです。 それ以降、新しい取引は1本もありません。開発史(4)で書いた三つの溝(固定費・執行・地合い)は、あれから測り直せていません。
理論値の右肩は、実弾の右肩ではありません。823本という数は、この1行を消してはくれません。
まとめ
- 理論値は823本で、累積プラスの右肩を続けている。この間、Botには手を入れていない。
- 中身は、勝ち212本・負け611本。4回に3回は負けている。利益を作っているのは、約1割の大勝ち。
- 設定が同じでも、成績は相場で波打つ。62本の落ち込みと、113本の横ばいがあった。
- 入口の門は、この1週間で負け48件を止め、勝ち16件(うち大勝ち級8件)を巻き添えにした。止められた負けは、全体の約2割。
- 実弾は止めたまま。理論値と実弾の差は、測り直せていない。
実弾を再開して数字が出たら、同じ数え方で書きます。勝っていても、負けていても。
本記事の内容は2026年9月〜10月の当方の検証に基づきます。数字はすべて理論値(DryRun)で、実際の利益ではありません。金額・フィルター条件の数値等は非公開です。本記事は投資助言ではありません。暗号資産の自動売買には元本を失うリスクがあります。

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